第9話 井の中の蛙 多摩川へ

2012年12月21日

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法政大学第二高等学校は、非常に部活動の盛んな学校でした。
もちろん体育推薦で入学してくる生徒もいましたが、アメリカンフットボール
フェイシンググランドホッケーなど中学までにあまり出会えない部活が多くあり
高校から始められそうな部活もありました。

大学のサークル探しのように入学してしばらくの間は
校門で各部活の勧誘合戦が繰り広げられます。
私は、小学校からサッカーをやっていたいわゆるキャプテン翼世代です。
中学は、サッカー部が無かったので友達と公園で時間があればサッカーをやっていました。
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そこで入学直後、まずはサッカー部の見学に行ったのです。

・・・

しかし、そこで見た練習風景はあまりにも衝撃的でした。
そもそも、野球だサッカーは小・中学校でみっちりやって来るスポーツ。
いくら好きで休みに友達とボールを蹴っていても、レベルの『』の字が違います。
ましてや既に特待生で入部している同級生が何人もいて3年間ボール磨き
やり続けるは火を見るよりも明らかでした。
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同じ中学から入学したM君は、中学3年間軟式テニスをやって来たので
硬式テニスに入ろうと早速仮入部をしていました。
しかし、硬式テニス部は、数あるきつい部活でも群を抜いていて、人数を絞り込むため
毎年1年生は、厳しい練習や挨拶などでふるい落としをするという超過酷な部活だったのです。
見た目にも格好の良いスポーツということもあり数十名ぐらいの希望者から
数名に絞り込む課程はかなりの厳しく、漏れなく彼も速攻でふるい落ちてしまった訳で・・・
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わたしもサッカー部の見学から、中学でろくに部活をやっていたわけでもなく
何となくそれ自体に興味も薄れ、彼と平凡な帰宅部の道を歩み始めようとしていた
そんな矢先・・・

その日は、M君は別の用事で一人学校から駅に向かっていました。
テクテクいつも通り歩いていると前方に一列で歩く集団が・・・
もちろん私はそんなことも気にせずテクテク・・・
そしてわたしがその集団のちょうど最後部にさしかかった時、見知らぬ上級生が

『君も良かったら見学行く?』
見学・・・?
『見学って何ですか?』
『僕たちボートなんだけど多摩川で練習してるから、これから見学会なんだよ』
ボート部・・・? そういえばそんな部活一覧表に書いてあったなぁ
『高校からのスポーツだから初心者にチャンスあり!
おまけに県にボート部は4校しかないなからインターハイだって夢じゃない!!』
『はぁ=・・・』 布と生地

結局、見学ということで気軽について行ってしまいました。
まあ、初心者というキーワードに反応したのは確かにあったと思いますが
インターハイなんてその時は夢にも思っていませんでしたし、その意味すら
理解していなかったのです。

多摩川にある艇庫までは、高校がある武蔵小杉という駅から2駅先の
多摩川園駅(現多摩川駅)で目蒲線に乗り換えて1駅目の沼部駅まで行きます。
そこから歩くと直ぐに土手に出られて、その土手沿いにあるトタン張りのボロ屋でした。

当時、高校のボートは4人乗りのフォア1人のシングルスカルが競技種目。
体験で乗ったのは、木製でバランスが取りやすいナックルフォアという船でした。
艇庫から土手までは、この400kg近い船を8人で持って運びます。
もちろん先輩が付き添ってくれますが8人でもその重さは異常でした。

体験が終わり、説明を色々聞いていた時、先輩達が川から上がってきました。
するとさっきの船を半分のたった4人で担いで帰ってくるのです。
今考えるとそこで気づくべきでした・・・
4~5月の仮入部の期間は甘い汁。本入部になったとたんに地獄の練習が
待っているとは、この時私も含め同期の面々は、どれだけ気づいていたのでしょうか。

いずれにしてもここから始まった19名の同期とは一生の仲間となる
運命の歯車が回り始めた瞬間でもあったのです。
何度かこのブログにも書いていますが『出会いは必然』という言葉。

受け売りの言葉ですが、私とっては、この言葉が今まで生きてきた人生で
色々なことに一番ピッタリ当てはまる言葉です。

節目節目で出会った方々。
それぞれの方々が私が生きる上でたくさんの影響を与えてくれました。
無償の愛というと大げさかもしれませんが、家族以外でその思いを理解し合い
この多感な時期を腹を割って話し合える仲間は、ある意味人生の掛け替えのない
支えでもあったのです。

だからこそ恐ろしい練習でも乗り越えられたのかも知れません。
いや、一緒に乗り越えたからこそ分かり合える仲になったのかも知れません。
いずれにしてもボート部への入部は、大きな転機となる扉を開くことになるのです。






2位じゃダメなんですかぁ~(笑)
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